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建築の最も本質的な役割は、人々が、世界との関係においてそれぞれに安らげる居場所を見付ける為の、手掛かりになる事だと考えています。従って私達の設計行為における目標は、決して新奇なものを作る事ではありません。第一には、建築の利用者にとって心地良い居場所を提供する事。そして、普段深く問う事の無いそのような居場所の在り方の中に、一瞬の俯瞰的な視点をひらく事で、この世界のすばらしさを確認するシーンを生み出す事だと考えています。そのようなシーンは、建築に限らず、日常生活のいたるところに見出せますが、私達の役割は、私達がこれまでに培ってきた技術を駆使し、そのより良い在り方を、建築によって実現する事です。
代表 / 成島大輔
1976___生
2001___東京芸術大学美術学部建築科卒業
2003___東京芸術大学大学院美術研究科
_______建築設計専攻修了
_______(益子義弘研究室所属)
2004~8_青木淳建築計画事務所勤務
2009___成島建築設計設立
・S4H
・イスラマバードの家
・K4H
・A4H
・M4H
・NPJ
・C5H
・ABC Center House
・夢尋蔵
・H3O
・U駅改修計画
・Connecter separated into 33 units
・びーびっぐるーむ
・Isolation and connection
・Wandering fastener among
anonymous objects
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用途:個人事務所
写真:阿野太一
マンション一室の改装。 / マンションは、戸建等の小規模な建物と比べ、各部屋に対する構造部材のスケールが相対的に大きい。今回は予算の都合上、その構造体をある程度露出せざるを得なかった。 / 構造体をそのまま露出するのではなく、ある部分はその存在感が消去されるように内装を沿わせ、またある部分はその存在感が強調されるように内装をぶつける。一方で、内装を構成する要素はそれぞれある程度独立させる。このようにして、構造体と内装を、人や家具が対等に存在できる規模に揃えていく。そしてそれらをそっと触れ合うように組み合わせていく。これらの操作を、全体のバランスを見ながら丁寧に行う事で、構造システムは見えにくくなる一方で、場当たり的な部分の集合でもない、様々な関係が静かにバランスした状態がつくられる。 / そのような中で、人は周囲のものと対等な関係から自らのテリトリーを築き、またときには周囲の階層の中に自らを見出して定位する。どちらかの認識の状態が固定化する事無く、それらの間を行き来できる状態をつくる事で、安心感と開放感が共存した環境をつくろうとした。